今現在、精神的に辛いという方やうつなのかな、と考えている方の中には、もし病気だったらどうしよう治せるのかな、休職とかして社会に復帰することはできるのかな、休職したら今後の人生どうなるのかな、など漠然とした不安を抱えている方もいるかと思います。
そんな方に向けて、僕が適応障害と診断され、会社を休職し、社会に復帰するまでの体験談をお話します。僕の場合は適応障害でしたので、以下のような方の参考になると思います。
- 朝起きるのがつらい
- 会社に行くのがつらい
- 仕事に集中できない
本記事の内容
- 半年以上お休みすることで病気は克服できます
- 一定期間死亡保障などの生命保険に入りづらくなる点に注意が必要です
- 振り返ると長期のお休みは自分を見つめ直すよい機会となりました
半年以上お休みすることで病気は克服できます
結論からいうと、半年以上お休みをとることができれば、適応障害は克服できます。半年という期間はあくまで僕の事例ですが、少なくとも半年のお休みが必要と感じました。
僕は、以下の3つの段階を経て、回復していきました。
- 何もする気が起きず、自分は駄目な人間、と自分を責めてばかり(4ヵ月)
- 自分を追い込んだ人達・環境に対しての怒りが込み上げてきた(1ヵ月)
- 自分を追い込んだのは自分自身だという気付きを得て心身ともに回復へ(1ヵ月)
1の期間はかなりつらいです。今後の人生に対する漠然とした不安に押しつぶされそうでした。当時結婚して、子供も2人いましたのでプレッシャーも大きかったです。そして、早く会社に復帰しないと、どんどん自分は駄目になっていく、立ち直れなくなっていく、と焦ってもいました。
僕が思うに、1の期間で充分に休まず、回復する前に復帰する人は多いんじゃないかと思います。そういう方は要注意で、ほとんど何も変わっていないため、同じことを繰り返してしまう恐れがあります。
僕個人の感覚では、3に達することができたことがとても大きな発見でした。この話は長くなるので、また別の記事でお話しますね。
一定期間死亡保障などの生命保険に入りづらくなる点に注意が必要です
一度長期の休職をしてしまった場合、その後の人生への影響が気になり、不安な気持ちを抱く人は多いと思います。かくいう僕もそのことが不安で、診療内科など専門医にかかることもなく自分の中だけで悩んでいました。その期間は約2年間です。
というよりも、将来に関する不安は、精神的ストレスを助長する恐れがあると僕は思っています。一般的に、一度休職するともう復帰は難しいとか、安易に考えてしまいがちです。社会はどこまでうつなどの精神的病に寛容なのか、気になりますよね。
結論をいうと、心療内科などへの通院や会社の休職は、一定程度今後の人生にも影響を及ぼします。主な影響として以下のようなことが挙げられます。
今後への影響- 会社での昇進に響く
- 死亡保障などのいわゆる生命保険に入れなくなる
- 団体信用生命保険に入れないため住宅ローンなどが組めなくなる
しかし、上記のような今後への影響は、一生続くものではありません。病気をしっかりと克服して復帰することができれば、多少遅れても会社での昇進は可能だと思います。また、生命保険加入時の告知義務は、だいたい3年以内の病気の有無や3カ月以内の通院の有無に対してのものです。その期間を過ぎれば、病気以前と同じ生活が戻ります。
我慢して出勤し続けることは、病気の悪化につながるだけでなく、治療に要する期間が長くなり、今後の人生への影響も大きくなってしまいます。僕は、そうなる前にしっかりとお休みをとることをお勧めします。
また、長期のお休みをとることには、次項に挙げるようなプラスの効果もあります。
振り返ると長期のお休みは自分を見つめ直すよい機会となりました
僕は35歳で適応障害と診断され、半年間会社をお休みしていました。その間ずっと、自分が病気になった原因を考え続けていました。病気の原因を考えることは、まさに自分との対話そのものでもありました。
考えてみれば、社会人になり約10年間、長期間体を休めることなんてなかったのだと、この時初めて気が付きました。働き方が見直されている昨今では、長時間労働は減少しているのかもしれませんが、以前は月に100時間や200時間の残業はざらで、ひどいときは300時間を超えることもあったほどです。
そんな働き方をずっとしていたのですから、体が不調を訴えるのはしごく当然とも言えます。
僕は、休職していた最後の1ヵ月間で、自分がこれまで何に時間を費やしてきたのか、改めて考えていました。そして、恐らく人生で初めて、自分が本当に望むものは何なのかを深く考えました。明日の会社のことを考えずにゆっくり寝たい、子供達ともっと遊んであげたい、そして心から笑いたい、そんな当たり前のことを強く望むようになりました。
そして、会社復帰後は、以前の働き方を見直し、無駄な残業を極力減らすこと、自分の時間を大切にすることに注力するようになりました。
それからいろいろなことに挑戦するようになったのですが、長くなるのでこの記事はまた別途書きたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。