投資 経済

日銀がマイナス金利を解除すると住宅ローンはどうなる?

悩む人

日銀がマイナス金利を解除すると住宅ローンとか一気に上がるの?

銀行から借り入れしているんだけど、金利はどうなる?

今回はこんなお悩みにお答えします。

この記事の内容
  • マイナス金利を付している日銀当座預金残高は実はそんなに高くない
  • 金利は、国債の金利と連動しているため、国にとっても国債の利払いが重荷になる
  • 「当面は緩和的な状況を続ける」とは、実際には金融緩和の続行ではないか
ちょっと自己紹介
  • 不動産、株式、暗号通貨などに投資しています
  • 僕の投資スタンスは、底値で買って長期で持ち続けることです
  • そのために経済の流れを勉強してきました
  • 年間の投資収入は、100~200万円です

日本経済新聞などで一面に大きく報道されましたが、日銀がいよいよマイナス金利解除を決めましたね。

ただ、それによって僕達一般人にどのような影響があるのか、よくわからないという方も多いと思います。

結論から言えば、当面、今の金利は据え置かれるのではないかと考えています。

この記事では、その根拠についてお話しします。

1.マイナス金利とは何か

マイナス金利は、僕達が普段使用する一般的な銀行が日銀に預けている当座預金に対してかかっている金利のことです。

日銀の当座預金にお金を預けておくと、プラス金利(本来)であれば日銀から利息をいただくところですが、マイナス金利の場合は逆に日銀に支払わなければならなくなります。

そのため、銀行は早くお金を引き出して僕達消費者や企業に貸し付けたいと思うわけです。

貨幣や紙幣は、この図のような流れで市中に流通しています。

出典:https://note.com/shibatakengo/n/nb7f35035ce7d

2.マイナス金利解除の影響は?

マイナス金利と言っても、実は日銀当座預金の全ての残高に付されているわけではありません。

日銀の当座預金は、プラス金利、ゼロ金利、マイナス金利の3層に分類されていて、約95%がプラス金利とゼロ金利の層で占められています。

この図からもわかりますが、約5%の残高のマイナス金利が解除されたときの影響というのは、そこまで大きいとは考えにくいのが正直なところです。

なお、出典は以下の日本銀行ホームページからダウンロードしたデータです。

2024年2月時点の日銀当座預金残高(1/16~2/15の平均残高)

https://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/cabs/index.htm

3.金利は国債利回りで決まっている

住宅ローンなど、銀行が貸し出す際の金利は、固定金利で期間10年の新規に発行される長期国債の利回りを指標としています。

10年国債の価格が下がれば金利が上がり、10年国債の価格が上がれば金利は下がります。

2013年から始まった「異次元の金融緩和」では、日銀は市中の銀行から大量の10年国債を買い入れてきました。

以下のような図式です。

出典:https://note.com/shibatakengo/n/nb7f35035ce7d

そうすることで、国債の価格を維持し、金利を低く抑えることを続けていたんですね。

4.国の予算の多くを国債が占める

そして問題は、国の予算の1/3を国債が占めるということです。

下図は令和5年の一般会計の歳入と歳出の内訳です。

出典:https://note.com/shibatakengo/n/nb7f35035ce7d

これによると、歳入の約1/3が国債で、歳出の約1/4が国債の償還や利払いです。

この国債頼りの収支を変えなければ、金融緩和を続けざるを得ないのが実情でしょう。

日銀が国債を買い入れることを止めれば、国債の価格が下落し、金利が急上昇しかねません。

金利が急上昇するということは、国にとっても利払いが難しくなることを指しています。

こうした背景があるため、今、国は異次元の金融緩和を「止めない」のではなく「止められない」という表現が合っているのではないでしょうか。

これをがらりと変えることができるのか、今後の動きに注目ですね。

5.まとめ

マイナス金利とは、日銀の当座預金の一部に付された金利です。

マイナス金利が付された当座預金残高は、全体の5%と、ごく一部です。

市中の銀行借り入れの金利は、10年国債の利回りを指標としています。

そして、国の予算はこの10年国債に頼っている部分があり、すぐには身動きの取れない状況でもあります。

金融緩和をどのように「緩和」していくのか、今後の動きに注目です。

参考になれば嬉しいです。

以上です。ここまで読んでくださりありがとうございました。


ビジネスを始めたい、あるいはビジネス交流会に参加してみたいと言う方、また少しでも興味を持っていただいた方は、私のFacebookからメッセンジャーでご連絡いただくか、こちらのお問合せフォームからお問合せいただければと思います。


私はメールマガジンでWEBを使ったビジネスの創り方などについて情報発信しています。

下記のフォームからメールアドレスを登録するだけですので、ぜひ登録しておいてくださいね。

メルマガ登録

-投資, 経済