投資 経済

なぜ円安になるのか!円安になるとどんな影響があるの?わかりやすく解説

悩む人

どうして今円安が進んでいるの?

円安になると生活にも影響があるの?

今回はこんなお悩みにお答えします。

この記事の内容
  • なぜ今円安が進んでいるのか
  • 円安はいいこと?それとも悪いこと?
  • 円安は私達の生活にどんな影響があるの?
ちょっと自己紹介
  • 僕の本業は、ビジネスの仕組み作りの支援です
  • ビジネスを拡大するためには経済の対局を知る必要があります
  • また、自分の資産は常に半分以上何らかの投資に回しています
  • そんなこんなで経済については常に勉強し続けています

コロナ禍が明けた2022年頃から急激に円安が進んでいます。

なぜ今円安は進んでいるのか、生活にどんな影響があるのか、気になりますよね。

そしてこれからどんな対策を取っておく必要があるのか。

経済はいつも「なぜ?」から始まります。

1.なぜ円安が進んでいるのか

まず、この記事で円安というときは、米ドルに対して円が安くなるという意味で使います。

2022年以前は1ドル=110円ぐらいでしたが、2024年3月現在は1ドル=150円ぐらいです。

円安というのは相対的な言葉で、2022年と比べれば円安になったと言えます。

この円安はなぜ今進んでいるのでしょうか。

アメリカが政策金利を引き上げたから

直接的な要因は、アメリカが政策金利を引き上げたことですね。

アメリカが金利を上げると、米ドルを持ってアメリカの銀行に預けておくだけで5%もの金利がつくということになります。

仮に100万円を銀行に預けたとすると、一年後には105万円になっているというわけです。

こうなると、余剰資金を持っている人は、円を売って米ドルを買いますよね。

世界中でその現象が起きるので、米ドルの価格が上がっていきます。

インフレ対策としての金利引き上げ

どうしてアメリカは政策金利を引き上げたのか。

それは経済用語で言えば金融引き締めです。

インフレーション、つまり物価が上がっていくことの要因は、お金の量が増えすぎたからです。

お金の量が増えすぎるとお金の価値が下がります。

お金の価値が下がる分、物価が上がるということなのです。

金利が上がると、ローンを組みにくくなります。

銀行から借金しにくくなるので、お金が出回りにくい。

なので金融引き締めなんですね。

日本は金利を引き上げないのか

では日本の政策金利はというと、-0.1%です。

これはいわゆるマイナス金利ですが、どういう意味かというと、一般の銀行は通常お金を日本銀行の口座に預けています。

そこにお金を預けていくと、逆に日銀に年間0.1%ずつお金を持って行かれるということです。

ということは、一般の銀行は早くそのお金を遣いたい、お客さんに貸し付けたい、となり市中にお金が出回ります。

アメリカの金融引き締めとは全くの真逆の政策ですね。

円安は進む

ということで、政策金利から見ると、日本はお金をばらまき、アメリカはお金を回収するという真逆の政策を行っているということになります。

これが円安が進む一つの原因です。

2.異次元の金融緩和がインフレを引き起こす

マイナス金利というのは、かなり前から新聞やニュースで耳にしていると思います。

日本銀行の当座預金口座がマイナス金利なわけですが、市中の銀行が貸し付けるさいの金利も低いですし、僕達一般市民の預金に対する金利も低いですよね。

日本は、2013年から異次元の金融緩和という政策をとっています。

「アベノミクス」という方がピンとくるでしょうか。

金融緩和は、金融引き締めの逆で、市中にお金をばらまき、増やしたいという政策です。

なぜこんな政策を行ってきたのか。

2%の物価上昇目標

ずっと2%の物価上昇を目標にしてきています。

2%というのは、100円の商品が次の年には102円になり、その次は104円になり、ということですね。

「失われた20年」という言葉がありますが、物価が上がらない、だから売上が上がらない、結果景気も上向かない、政府はそんな風に考えたんですね。

それで、当時の安倍晋三元首相と日本銀行の黒田東彦総裁は、2%の物価上昇を目標にしたというわけです。

つまり、意図的にインフレを起こそうという政策です。

どうやってインフレを起こすか

異次元の金融緩和の正体とは、マイナス金利もその一つですが、その他にも日銀が国債を大量に買い込むという買いオペ(買いオペレーション)というのがあります。

日本政府が国債、つまり借金ですね、これを発行し、一般の銀行が投資家となりこれを買い受けます。

その国債をさらに日銀が買い受けるということです。

日銀が国債を買うとどうなるかというと、新円が発行されるんですね。

新円が一般の銀行に渡ります。

金利が低いので、借りたい人がたくさんいるだろう、だから国債を買って新円をどんどんばらまけば市中に出回るお金の量が増え、円の価値が下がる、つまり物価が上昇するというメカニズムです。

それでも借り手はいない?

2013年からずっと異次元の金融緩和を続けてきたのには理由があったのです。

それは、いくら日銀が買いオペで国債を購入しても、一般の銀行からお金を借りようという企業があまりいなかったんですね。

政府としては、あれ?という感じです。

しかたないので、ずっとお金を出し続けるために金融緩和だけは継続しているというわけです。

3.なぜ今アメリカが金利を引き上げるのか

先ほどアメリカはインフレ対策として金融を引き締めるために金利を引き上げたと書きました。

なぜアメリカでインフレが起きたのかというと、その原因はコロナ禍にあります。

コロナ禍で、世界各国が日本と同じ異次元の金融緩和並みにお金をばらまきました。

ばらまいた結果、日本では起きなかったインフレがすぐに起こってしまい、その火消しのために慌てて金利を引き上げたわけです。

日本ではお金をばらまいてもインフレにならなかったのに、他国は顕著に表れたんですね。

4.円安になるとどうなるのか

円安になると、輸出企業の利益が増えると言われていますね。

単純化すると、1ドル=100円で売っていたものが、1ドル=150円になるわけなので、利益が1.5倍に増えるというメカニズムです。

その昔、円と米ドルは、1ドル=360円で固定されていました。

固定相場制です。

でも1980年代に、アメリカが日本に対して貿易赤字を計上するようになり、もう勘弁してくれということで、変動相場制になりました。

変動相場制になるとみるみるうちに円高が進行し、1ドル=90円などになりました。

円高になるとどうなる?

円高になると他国の物価が安く感じられます。

例えばハワイに旅行に行くとして、1ドル=150円で支払うのと、1ドル=100円で支払うのとでは、支払う日本円の量は2/3で済みます。

海外から輸入するものも安いですし、海外旅行もしやすい。

円高というのは、つまり日本円が人気だということで、日本が世界に対して存在感を発揮しているということです。

円安になるとどうなる?

逆に円安になると、他国の物価が高く感じられます。

確かに輸出産業は利益を出しやすくなりますが、逆に輸入するものが高く感じられ、買えるものが少なくなります。

輸出産業であっても、商品開発のための部品を他国から輸入していれば、円安によってダメージを受けます。

特に輸入産業は大ダメージですね。

僕達一般市民は、海外旅行に行きにくくなります。

海外からみれば、1ドル=100円のときは、100円分売れば1ドル儲けられたのに、1ドル=150円になると150円分売らなければ1ドル儲けられないということになります。

日本市場の魅力は低下してしまいます。

逆に、日本で買い物したい旅行客は増えていきますね。

東京や北海道など、不動産が海外顧客に買われていることなども特徴です。

海外から見れば日本への投資はしやすくなります。

5.結局円安と円高はどちらがいいの?

円安と円高のどちらがいいのかは一概に言えません。

円安と円高は相対的なものですので、時代によっても変化します。

ですが、円安になると僕達日本の中にいる国民にとっては、海外に出づらかったり、ものを買いにくくなったりします。

何より、日本が安くなっているという感覚です。

僕はどちらかというと円高の方が日本が受ける恩恵を大きいのではないかと考えます。

6.まとめ

円安や円高というのは難しいですよね。

アメリカがコロナ禍明けに金利を引き上げたので、日本との金利差から円安が進んでいます。

異次元の金融緩和では動かなかった物価が、ようやく動き始めたとも言えます。

円安が進むと、輸入に頼る日本国内では物価高にあえぐ構図となりますね。

円安と円高どちらがよいかとは一概には言えませんが、円高は日本が強い、円安は日本が強いともとれるため、僕は円高になるようにビジネスを続けていきたいと考えています。

参考になれば嬉しいです。

以上です。ここまで読んでくださりありがとうございました。


ビジネスを始めたい、あるいはビジネス交流会に参加してみたいと言う方、また少しでも興味を持っていただいた方は、私のFacebookからメッセンジャーでご連絡いただくか、こちらのお問合せフォームからお問合せいただければと思います。


私はメールマガジンでWEBを使ったビジネスの創り方などについて情報発信しています。

下記のフォームからメールアドレスを登録するだけですので、ぜひ登録しておいてくださいね。

メルマガ登録

-投資, 経済