こんにちは、ケンゴです。
僕は35歳のときに適応障害と診断され、半年間会社を休職しました。
本記事では、休職した半年間を振り返って、適応障害やうつ病などの心の病を克服するのに役立つのではと思える方法や参考になった書籍を紹介していきたいと思います。
以下のような悩みを抱えている方の一助になれば嬉しいです。
・適応障害やうつ病で仕事ができない ・なんとか心の病を克服した ・心の病を克服するためには、どんな方法があるのか?
<本記事の内容> ・マインドフルネスや自律訓練法を使う方法 ・読書などで自分の思考を根本から変える方法 ・カウンセリングを受けて自分の頭の中を整理する方法
マインドフルネスや自律訓練法を使う方法
自律訓練法という言葉はやや専門的な印象を受けられるかも知れませんが、マインドフルネスのことは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
どちらも『瞑想』を主体としたストレス緩和法です。
後で書籍を紹介しておきますので、詳細な説明は省いて、ざっくりと手法を説明します。
自律訓練法は、基本的に目を閉じて、体が手・足などの順に軽くなっていく状態をイメージする方法です。瞑想の時間は10分から15分程度です。
マインドフルネスは、やはり目を閉じて無心になり、自身の呼吸などに意識を集中させる方法です。こちらも瞑想の時間は10分から15分程度が目安とされています。
僕が自律訓練法を知ったのは、カウンセリングの先生の指導からでした。
後ほど書きますが、僕は適応障害の診断前と診断後と、それぞれ異なる2人の先生のカウンセリングを受けました。どちらも2週間に1回のペースで半年間程でした。
そのうちの1人の先生が自律訓練法を主な治療法に取り入れられていました。
マインドフルネスは、インターネットでストレス緩和の方法を調べたときにその言葉を知り、『サーチ・インサイド・ユアセルフ』という書籍から内容を知りました。
<2つの手法の共通点> ・どちらの方法も目指すところは同じ。 ・瞑想中はとにかく無心なって、良いことも悪いことも余計なことを一切考えない。 ・所要時間は10分から15分と書きましたが、実際には短くても長くても問題ない。
重要なのは、やはり無心になるという部分だと思います。
僕達人間は、基本的に何も考えないという時間がほとんどありません。睡眠中はともかく、昼間は目や耳などの5感を働かせてあらゆる情報を取り込み、頭の中で目まぐるしく処理しています。
これらの情報にさらされている時点で、気付かないうちに人はとてもエネルギーを消費しています。
エネルギーを消費すると当然疲れます。つまりストレスを受けるということです。人間関係などにより強い刺激を受けると人は緊張状態に入り、さらに激しくエネルギーを消耗することになります。これがストレス過多の状態と言えます。
このような5感や精神への刺激を意識的にシャットアウトしようというのが自律訓練法やマインドフルネスの主旨と思われます。
僕の個人的な意見ですが、どちらかというとマインドフルネスの方が取り組みやすいのかなと思います。
今少しやってみていただきたいのですが、大きく息を吸い、なーにも考えずに大きく息を吐き出してみてください。無心で深呼吸をするイメージです。
これだけでも若干緊張状態が解け、リラックスできるのではと思います。マインドフルネスは、慣れてくれば目を閉じることなく、どんなときでも実践できるというメリットがあると思います。ぜひ習慣化してみていただければと思います。
参考になった書籍を紹介しておきます。
<自律訓練法の参考書籍>
新版 実践自律訓練法―1日10分の練習で出来る! 佐々木 雄二(著)
<マインドフルネスの参考書籍>
サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 チャディー・メン・タン(著)
マインドフルネスについてはこちらの記事でもまとめています。
→適応障害で苦しんだ僕が毎日実践している【3つ】のストレス解消法
読書などで自分の思考を根本から変える方法
僕は、心を病み、適応障害と診断され、さらに半年間の休職のうち5ヵ月目まで、ずっと自分が病気になった原因は上司にあると思い込んでいました。簡単に言えば人のせいにしていたということになります。
結論から言うと、思考を根本から変えるというのは、この『〇〇のせい』という考えを『自分の中の〇〇を変えよう』という考え方にシフトしていくことです。
これは今病気で悩みを抱えている方にとっては少し厳しい言い方かも知れませんが、ストレスの大部分は自分の考え方次第で重くも軽くもなるものです。
少し詳細に以下の順序で説明していきたいと思います。
・自分の人生に責任を持つこと
・自分の人生にとっての重要事項を優先すること
こちらの記事も参考になると思いますのでよかったらどうぞ。
→人間関係に失敗する理由と良好な人間関係を築く大切な基礎固め【人間関係の悩みを解決します】
自分の人生に責任を持つこと
まずは自分の人生に責任を持つことを考えてみてください。
『自分の病気は〇〇のせい』と考える人は、基本的に自分の人生の責任を人に押し付けていると考えられます。自分のことだと思われた方もあまり気にしないでください。僕自身がそうでしたし、多くの方が気付いていないことでもあります。
人のせいにする人は、自分が置かれている状況は誰かがそのうちなんとかしてくれると思っています。誰かとは、会社であったり、上司であったり、親、兄弟、夫や妻などありとあらゆる関係者です。
人のせいにしている間は、自分の中の改善点が見えていないということですので、当然自分は何も変わりません。自分が変わりませんので、周囲の人との人間関係や置かれている状況は何も変わりません。
すぐに考え方をシフトするのは難しいことかも知れませんが、結果には必ず原因があるものです。何かに悩むときは、自分の中の改善点を見つけて、自分を変えるようにすると少しずつ状況が変化していくと思います。
ただ、自分を責めることとは違いますので、この点は注意が必要です。
自分の人生にとっての重要事項を優先すること
上で書いたように、自分の人生に責任を持つということは、人生の目的、終着・到達点をはっきりさせることと同じことと言えます。
・責任を持つ → 悔いなく生きる → 自分はどうなりたいのか(目的)
この人生の目的は、多くの人にとって自分の理想の状態であると考えることができます。自分の人生の目的がはっきりすると、少しずつ今自分がやるべきことが何かが決まってきます。
例えば、僕にとっての人生の目的の一つは『自分や家族の幸せ』です。幸せの状態とは何かという問題がありますが、ここでは割愛させてください。一つの基準として、家族との時間を確保することが僕の中にはあります。
この基準が僕にとっての重要事項です。家族との時間を確保することが重要なので、今の仕事に執着する必要はないのだ、と気付くことができました。また、家族との時間を確保するために、仕事により集中することができるようになり、これまで一週間かかっていた仕事を1日でこなすようなこともできるようになり、結果的に良い循環へと入っていきました。
僕の例はあくまで一例に過ぎませんが、人生の目的を考え、自分にとっての重要事項を決めてしまえば、自分がストレスと感じるものをぐっと減らすことができるようになります。
ストレスに押しつぶされそうという人は、自分の人生の目的について一度ゆっくりと考えてみてはいかがでしょうか。
参考になった書籍を紹介しておきます。
<参考書籍>
7つの習慣-成功には原則があった! スティーブン・R・コヴィー (著)
『7つの習慣』については、こちらの記事でまとめていますのでよかったらどうぞ。
→人の評価が気になるあなたへ【一貫性を手にする・7つの習慣まとめ】
カウンセリングを受けて自分の頭の中を整理する方法
僕は、会社を休職する前と休職中に、計2人の先生のカウンセリングを受けました。
1人は自律訓練法を主体とするカウンセリングをしており、もう1人は僕の悩みを会話によって引き出す方法を主体とする先生でした。どちらがどうという判断は特にありませんが、自律訓練法については先に述べましたので、ここでは後者の方法について書きます。
カウンセリングを受けたことがない方は、カウンセラーが何らかの方法で自分の悩みの答えを教えてくれるのではないか、それによってストレスが緩和され気持ちが楽になるのではないかと考えられているかも知れません。
実際、僕はそう考えていました。社内の人間関係に悩み、負のスパイラル真っ只中にいるとき、藁にもすがる思いでカウンセリングの先生を訪れました。
しかし、カウンセリングは、受けたからと言ってその場で悩みが解決されるような即効性の対策とは少し異なります。
僕が受けたカウンセリングは、2週間に1度のペースで先生のもとに通い、自分の考えや夢の内容をお話するというものでした(カウンセリングにはいろんな手法があるようですので、あくまで私の体験談です)。
カウンセラーは、たまに私の散漫な話をまとめてくれる程度で、何か進行表に沿って話を進めるというわけではありませんでした。しかし、数ヵ月も通っていると、少しずつ自分の心の奥底に対する理解が進んでいきます。
僕はカウンセリングの専門家ではありませんが、カウンセリングの目的は自分の内面を深く理解することを促すことではないかと思います。自分の内面に注意を向けられるようになると、自分が何に反応してストレスを受けているのかに気付くことができるようになります。
ストレスの原因に気付くことができれば、その対処方法わかるという理屈です。
例えば、上司や同僚、友人、家族との会話の中で、相手が自分を馬鹿にする言動があり、怒りや悲しみを感じたとします。これは、その言動が自分のコンプレックスに係ることであることが少なくありません。
コンプレックスという言葉を僕なりに解釈すると、『自分自身がなんとなくわかっているけど認めたくないこと』です。
適応障害の診断を受けた当時の僕のコンプレックスは、いわゆる『頭が悪い』『仕事ができない人』などのような評価を受けたくないという気持ちでした。ややこしい書き方になってしまってすみませんが、僕は当時こうした評価を恐れていることにすらも気付かずに生活していました。ストレスの正体に気付いていませんので、僕に対する上記のような言動に対して、頭で理解するのではなく、直接感情が揺り動かされてしまい、精神的なエネルギーをどんどん消耗していっていました。
上記のような言動に対して、今の僕は『頭は悪いかも知れないけどコツコツ読書を続けよう』『仕事ができる人間ではないけどじっくり対応策を練ってみよう』という具合に解決策を考えることができるようになりつつあると思います。
カウンセリングを受けることで、カウンセラーの力を借りて徐々に自分の内面を理解していく、これがカウンセリングを受けることで得られる効果なのかなと思います。
自分の内面を知ることの大切さについては、以下の記事でも触れていますので参考にどうぞ。
→【適応障害】もう病まない!精神を病む原因を考察してみました
まとめ
この記事では、ストレスを緩和する方法について、以下の内容を整理してみました。
・マインドフルネスや自律訓練法を使う方法 ・読書などで自分の思考を根本から変える方法 ・カウンセリングを受けて自分の頭の中を整理する方法
これらは、それぞれ切り口は違いますが、どの方法も自分の内面を理解していくことにつながっていると思います。心の悩みの解決の糸口は、自分の内面の理解と強い結びつきがあるということです。
僕が心を病み、休職したきっかけは会社の上司との人間関係でしたが、今では自分の心の在り方にこそ原因があったのだと考えられるようになりました。
休職前は、3年間ほどとてもつらい時期を過ごしていました。
・まったくもって気分が晴れず心から笑うことができない ・緊張が継続して胃のあたりが常に重たくため息がでる ・仕事などに集中できないし何もしていたくない ・朝起きて会社に行きたくない
適応障害の症状については、下記の記事が参考になります。
→うつ病とは少し違う?適応障害ってどんな症状?【体験談あり】
このような症状の中で、それまで歩んできた人生をひっくり返すかのように、昔のことから現在に至るまでの自分を振り返りつつ、本当にいろいろなことを考えていました。
この記事が心の悩みを抱えている方の一助になれば嬉しいです。
以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。