起業してもほとんどの会社は10年以内に倒産すると聞いていますが本当ですか?
今回はこんな疑問にお答えします。
この記事の内容- 一般的に起業の成功率は低いと言われていますが、その根拠は特にありません。
- 帝国データバンクの資料によると、5年生存率は80%程度とされています。
- 副業をすることで、起業の準備ができます。
- 僕は35歳のときに適応障害になり、会社を半年間休職しました
- それを機に、会社に依存せず自分の力で稼げるようになることを志しました
- それから6年後、会社を辞めて独立、起業しました
- 今は顧客管理とマーケティングのコンサルタントをしています
会社員をしていると、起業して自由になりたい、自分の力でお金を稼げるってかっこいいな、お金持ちになりたい、そんな風に考えることはないでしょうか。
会社員から見ると、「起業」と言う言葉にはどこか孤高な人、カッコよさを感じますよね。
でも新たに起業した企業の多くが数年でなくなっているという記事も多く、失敗するかも知れないと思うとなかなか一歩踏み出せないというのが現状ではないでしょうか。
僕は2019年から丸5年間副業をして、いろいろなビジネスを経験しました。
これらの経験から、どうすれば起業の成功率を高められるのか、僕の経験をもとに考えました。
この5年間の変化や起業に必要なスキル・マインドセットなどをご紹介しますので、これから起業を考えている方はぜひ最後まで読んでみてください。
1.起業の成功率
新たに起業した企業の9割は5年以内になくなっている、あるいは成功率は50%、などと書かれている記事を多くみかけます。
しかし、いずれの記事にもデータの出典らしきものが見当たりません。
確かに起業は簡単ではありませんが、困難なイメージだけが先行しているようにも感じられます。
一方で、帝国データバンクが調査、公表している下記の資料によると、日本国内の企業生存率は5年後でも80%となっています。
令和4年度中小企業実態調査委託費 中小企業の新たな担い手の創出及び成長に向けたマネジメントと企業行動に関する調査研究 報告書 2023年3月https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000328.pdf
ただし上記の図には注意点もあり、帝国データバンクのデータベースに登録されている企業のみで集計されたものだと言う点です。
しかしそれを差し引いても5年で9割が失敗するといった事実はなさそうですね。
成功率が高いとは言い切れませんが、必要以上に失敗を怖れるのも自身の成長や社会への貢献の機会をなくしてしまうため、もったいないことです。
以下では、僕が起業を決断した理由や5年間の副業期間でやっておいてよかったことを紹介します。
ぜひあなたの今後の起業の参考にしてください。
2.会社を辞めると決断した理由
僕は5年間副業した後、2024年3月末で会社を退職し、独立・起業しました。
しかし会社を辞めることに対しては、やはり不安を感じていました。
ですがその不安にも係らずなぜ僕が退職を決断したのか、その理由をまとめました。
起業家仲間からの影響
5年間の副業期間の中で、本当に多くの経営者、起業家の方々と知り合う機会に恵まれました。
実のところ、売上が安定しないうちは独立できそうにないなぁと考えていました。
でも独立した今、起業するかしないかは売上とか収入の保証という部分が問題ではないような気がします。
僕が独立を決めた当時は、僕の中で急に何かのスイッチが入り、「もう独立しよう」と決断してしまいました。
強いてあと押しをしたものが何かと考えるならば、やはり僕と知り合ってくださった経営者、起業家の方々の影響があります。
人は人との出会いで如何様にも変化し、成長するものではないでしょうか。
会社員の同僚と過ごす時間が長い
経営者の方々とのお付き合いが増えていくにしたがって、会社の同僚との会話にもずれが生じてくるようになりました。
会社の同僚が悪いとかレベルが低いという話ではなく、自分がどちらに進みたいのかという問題です。
経営者、起業家は、「楽しい」とか「面白い」を基準に瞬時に決断を下し前進します。
会社では、「不安」や「リスク」を基準にじっくり計画を立ててから実行に移したり移さなかったり(多くの場合は実行しない)します。
僕の場合は、自分自身が成長したいですし、楽しく面白い人生を生きたい、死ぬときに後悔だけはしたくないと思っています。
そう考えたときに、今、辞める決断をすべき時だとふいに感じたのです。
人にルールを強制されることがストレスに
また、会社のルールに従い続けることにもストレスを感じていました。
会社に属している以上、ルールがあるのは当然ではあるのですが。
自分は自分の基準で決定を下し、成長し続けたい、そういう想いは強くありました。
最後はちょっとネガティブな捉え方になってしまいましたが、会社という組織に属していることが合わなくなったのだと、気持ちを切り替えました。
3.副業期間にやっておいてよかったこと
起業するにあたって、やっておいてよかったなぁと思うことがたくさんあります。
それらをここでご紹介します。
今あなたが会社員をしていて起業を考えているようでしたら、以下のことを経験してからでも遅くはないかも知れませんね。
ビジネス交流会を主催していること
僕はニーズマッチというビジネス交流会で支部を主催しています。
2022年からなので、2024年6月現在、通算で2年以上に及びます。
この2年間でお会いした経営者の方は、延べ500人を超えます。
いろいろな経営者の方と親しくさせていただき、経営や起業、ビジネスのことを教えていただくことができました。
最初は会社員という立場もあり、なかなか馴染めずにいましたが、今思えば人に会うことでしか自分の価値観は変えられないのではないかとさえ思えます。
もしあなたが起業を志しているとしたら、まずは誰でもいいので起業経験のある方の話を聴きに行ってみてください。
それも今現在独立している方、経営をしている方の話を聴くのがよいです。
もしくは、あなたが理想とする未来に近しい状態になっている方です。
これには最初勇気もいると思います。
しかしここを飛ばして一人で起業をするのは、僕はお勧めできません。
それほどに人に会うことは大事なのです。
多くの経営者との関係を創れたこと
これは上で書いたことと近いですね。
経営者の方と関係を築けたことで、独立後に一緒に仕事ができたり、お客様を紹介していただけたりということにつながります。
僕自身も、この2年間で培った人間関係から、今お仕事をいただいています。
そのおかげもあり、独立後もなんとかやっていけています。
よく言われるのは、独立する前に顧客を作るということです。
ここはもうマストと言ってもよいですね。
いろいろなビジネスを経験したこと
5年間副業をしていました。
最初はせどりという転売ビジネスからスタートし、THINGiというボードゲーム会の主催をするようになりました。
それから一時期ブログ記事を書いてアフィリエイトに挑戦したことがあり、不動産投資や株式投資でお金を稼ぐこともしてきました。
ニーズマッチで支部を主催し始めたのはその後です。
ビジネス交流会に参加し、多くの経営者の方にお会いする中で、僕のビジネスは顧客関係管理とマーケティングへと移り変わっていきました。
こうしていろいろなビジネスを経験したことで、自分のミッションは何なのか、ビジョンは何なのかを固めることができました。
実はこのマインドセットが起業する上で一番重要です。
最初はスキルや能力が大事だと思っていたのですが、ミッションやビジョンを固めなければ何も続きません。
続けられない=失敗につながります。
ですので最初は興味を持ったものすべてに挑戦してみるぐらいでもよいと思います。
継続しないことで自分を責めるかも知れませんが、「これは自分には合わない」ということを知るのも大切な経験値となって蓄積していきますので、迷わず進んでください。
メンターに出会えたこと
もしかすると起業は独学でやるもの、できるもの、と思っているかも知れませんが、確実に経験者あるいはあなたが尊敬する経営者に教えていただくことがベストです。
今の僕には、アドバイスをいただけるメンターと呼べる方が数人いらっしゃいます。
その方々のバックアップがあるからこそ、今の自分がいます。
独学ではほぼ確実に失敗します。
もちろんそれを糧に起き上がってまた挑戦することを繰り返すのもよいですが、時間効率が高い方法だとは言えません。
また、成功している経営者の多くも、また先輩経営者からの学びを得て実践してきた成果です。
まずはあなたの先生になってくれる人を探しましょう。
4.起業する前にやっておくべきこと
起業する前にやっておくべきことを5つご紹介します。
- 将来ビジョンを固める
- ターゲットを定める
- ターゲットの悩みを解決できる商品を考える
- 売上の計画を立てる
- ビジネスの成長戦略を立てる
将来ビジョンを固める
3でも紹介しましたが、将来のビジョンを固めることが大事です。
ビジョンとは何かと言うと、ゴール、目的地のことです。
あなたはどこに向かって起業をするのかをまず決めるということです。
起業して何を達成したいですか?
例えば、旅行に行くときに目的地を決めずに飛び出すことはありませんよね。
バックパッカーであっても、何を得たいのか、その目的があるはずです。
ビジネス、起業も同じです。
どこに到達したいのか、そのビジョンを固めましょう。
でなければ、辛いとき、挫折した時、起き上がれず、起業は失敗に終わります。
ターゲットを定める
あなたのお客様は誰かを決めておきましょう。
お客様を決めるというのはピンと来ないですよね。
質問を変えると、あなたは誰の役に立ちたいですか?
これは先ほどのミッションやビジョンとも関係してくる問いかけです。
どんな将来像を描くのか、そのためには誰のどんな悩みを解決する必要があるのか。
あなたにとって助け続けたいのは誰でしょうか。
このお客様のイメージを固めておくと、次の商品設計ができるようになります。
ターゲットの悩みを解決できる商品を考える
ターゲット、つまりお客様のイメージが固まったら、そのお客様の悩みを解決できる商品・サービスを考えます。
商品・サービスは、以下のような基準で考えるとよいです。
多くの場合、自分にできることは何か、自分の能力は何かと、自分のスキルをベースに商品設計をしてしまいます。
ですが、商品・サービスはあくまでお客様のためにあるべきです。
なので、あなたにとってのお客様、あるいは周囲の人や社会の課題などを観察して、その課題を解決できる商品・サービスを考えてみましょう。
売上の計画を立てる
ターゲットや商品が固まってきたら、これをどうやって販売につなげるのかを考えます。
つまり、あなたのターゲット、お客様はどこにいるのかを考えてみてください。
SNSで集客するのがいいのか、ビジネス交流会に参加するのがいいのか、あるいはもっと別の方法でお客様にアプローチできないか、集客の方法は無限にあります。
あなたのお客様、商品・サービスに合った方法で集客をし、どのようにセールスをすれば購入してもらえるのかを具体的に考えます。
「計画」と言うと何やら難しそうに感じられるかも知れませんが、要は売上までのシミュレーションをするということです。
ただ、これは経験値も必要です。
ですので、あなたが今会社員であるならば、まずは副業などして経験値を積むことをお勧めします。
ビジネスの成長戦略を立てる
売上の計画の先は、ビジネスをどのように設計するのかを決めます。
ビジネスの出口戦略です。
あなたを核としてビジネスを回す、言わば自営業者を目指すのか、あなたがいなくてもビジネスが回るビジネスオーナーを目指すのか、ビジネスの成長戦略もいろいろな形があります。
あなたの将来ビジョンに合わせて、ビジネスを設計しましょう。
これも目的地の一つです。
決めずに歩き始めてもどこにも到達できない恐れがあります。
5.まとめ
一般的に起業の成功率は低いと言われていますが、その根拠は特にありません。
帝国データバンクの資料によると、5年生存率は80%程度とされています。
副業をすることで、起業の準備ができます。
僕自身、5年間の副業と、その間2年のビジネス交流会の支部の運営で培った経験、人間関係のおかげで、今仕事をいただくことができています。
起業するのであれば、ビジョン、ターゲット、商品、売上計画、ビジネス戦略を決めておきましょう。
この記事があなたにとって何らかの参考になれば嬉しいです。
以上です。ここまで読んでくださりありがとうございました。
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